●『酒乱』のリレー詩

第二回  第五走者



ブレーキ

ブリングル


 でゅだだだだ

  でゅだ だだだだだだだだ



自転車で坂を下る突っ込んでいく

(ブレーキは握らない)加速する車体風を起こし

むしりとられていく身体はがされていく自分の中の

固定されてきた価値が枷が意味も名も過剰だったものが



 無修正じょうとうぉぉぅぅっ

  思想思索しゃらくせぇぇぇぇうぃっ



坂道は続く貴方の真横を突っ切っていく

(わたしはブレーキを握らない)

突っ込んでいく途にある繋ぎ目の見えない段差バウンドする

撓むボディ弾んで弾んでリズムがうまれる だむん だむん



 だ無んだむんだむむむ だむだ無駄 む唾だだだっっっ



はむっ! 道が悪くて舌を噛む無駄口はやめ口を締める

能書きたれずもっともっと加速集中意識を飛ばす

(ブレーキはけして触らない)貴方にわたしはとらえられない

貴方の目に映るのは道に残されたものばかり



突っ込め振り切れ坂道を行け坂道の終わりは底なしの

迫っても迫っても届かないあの底なしの

口を開けて待っているあの



(それでもブレーキは握らない)



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